SAIKIDO
関西
| 京都のそばなど、にしんそばくらいのものだと思っていた。ところがなかなか個性のある田舎風の手打ちそばの店があったのである。 店の構えも民芸風というかポストモダンというか、ことさら蕎麦屋然としていない「かぎ富」。店内も広くはなく、4人席が6卓と2人席1卓というもの。今回賞味したのは天ぷら系ではなく、おろしそば。京都はやはり野菜を味わいたい。 この店の名物釜そば(温かいそばを陶器の釜に入れて出す、釜飯のそば版)と同様、釜に入ったそばに辛味大根と海苔、ねぎを乗せたぶっかけそば。そばは切り口が丸い感じで、見た目に太いわけではないのだが、口に運ぶと太目のそばを食べている気になる、歯ごたえのしっかりどっしりした食感だ。ツルツルではないがシコシコ。そばの風味が口いっぱいに広がるタイプのそばである。ツユもしっかりと出汁のきいた味で、そばの甘みになじむほどよく強い味だ。野菜自慢の京都らしく、辛味大根も辛いだけではない角の取れた丸い味で、そばの味を邪魔しないところがよい。 取材:2003年7月。(当時)おろしそば800円、天ざる1,500円、ざる750円、釜そば650円(温)。甘味メニューも充実している。営業時間9:00〜18:00、定休日は水曜日。Tel.075−781-4909。バス停銀閣寺道から1〜2分、銀閣寺参道に向かう疎水脇の角。京都市営地下鉄烏丸線今出川駅で降り、同志社大学前の烏丸今出川バス停から102か203系統のバスで13〜15分ほどで銀閣寺道。
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