東京(都心から多摩地区まで)

松竹(港区港南=品川駅港南口) 閉店

 必ずしも手打ちそばのほうがうまいとは限らない。そのよい例といえる店。
 そばのメニューには「手打ち」と特に何も謳っていないメニューが並ぶ。そこで、2日続けて手打ちと機械打ち(?)を食べ比べてみることにした。
 まず手打ちの天せいろを注文。黒っぽいそばは極細。よくもまぁこれだけ細く切ったものだと感心するくらい。しかし、食感はというと、ツルシコ感はあまりなく、むっちりとした歯ごたえ。むむむ。好みからすると、もっとしゃっきりしたそばが好み。
 一方、普通のそば(便宜上「並そば」と呼ぶ)は穴子天ざるを注文。レギュラーメニューではないようで、店頭の黒板に書いてあった。ほかに精進揚げ天ざるというのもあり、いずれも普通の天ざると値段は一緒。こちらもコシはそこそこという感じだが、手打ちのようなむっちり感はなくシコシコ感は上。やはり黒っぽい挽きぐるみのそばである。これ、完全に製麺機だけで作っているのかなぁ。
 ツユは出汁が効いていて甘辛い江戸前な感じ。天ツユは別に付く。薬味は練りわさびとねぎ、天ぷらに大根おろしとおろし生姜。
 天せいろの天ぷらは、大振りのエビ2本と、ナス、カボチャ。穴子天ざるの天ぷらは、アナゴ1本分とナス、カボチャ、しし唐。どちらもなかなかボリュームがある。
 さて、もちろん好みの問題ではあるのだが、コストパフォーマンスの問題も加味すると、自分なら並そばのほうを頼む。安いほうが口に合う、というのは幸せなことだ。
 定食やつまみメニューも豊富。というか、夜は完全に居酒屋モードだと思われる。50種類の地酒、というのも売りのようだし。
 取材:2005年4月。(当時)手打ちそばは、せいろ700円、とろろせいろ・なめこせいろ・きのこせいろ・地鶏せいろが各1,000円、合鴨せいろ1,200円、天せいろ1,500円。並そばはざる500円、とろろ800円、天ざる各種900円など。うどんメニューも豊富で、こちらも「並うどん」と稲庭うどんがある。営業時間は11:30〜22:00くらいとか。土曜・日曜・祝日が休み。Tel.03-3450-2782。港区港南4-5-1-103。品川駅港南口からまっすぐ高浜運河に向かって歩き、御楯橋を渡ってすぐ、斜め右前方。
*写真はホワイトバランスの設定が同じではないので、実際以上にそばの色に差がある





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