東京(都心から多摩地区まで)

日本ばし やぶ久(中央区日本橋)

 店内にある紙片には「創業明治三十五年」とある。東京駅八重洲口オフィス街の一角に建つ老舗である。良くも悪くも昔ながらの江戸の蕎麦屋の体裁。主人は帳場にどっかり座り、調理場も給仕も従業員の領域という風情だ。ま、味とは関係ないのだが。
 天付きメニューが各種ある中から、きのこ天ざるを注文。ざっくりと角切りの海苔の乗ったそばは、細打ち色黒。コシはほどほどだが、芯の通ったシャッキリ系のそばで喉越しがよい。量はやや軽めだが、目くじらを立てるほど少ないわけではない。広口の器で出されるツユは甘辛濃い口。あらかじめ三つ葉と柚子皮1片が浮かんでいる。ほかに添えられる薬味はわさびとねぎ。こちらはお好みで。天ぷらはたっぷりめのシメジ、エノキ、シイタケのキノコ類のほかにカボチャとシシトウ付き。からりとした衣で、これもいかにも江戸前のタネである。ちなみにそばと天ぷらのツユは共用。
 取材:2003年3月。(当時)きのこ天ざる950円、舞茸天ざる1,000円、天ざる1,300円、きす天ざる1,000円、朝〆穴子天ざる1,200円、もり600円、ざる650円。せいろのおかわり、もり汁のおかわりは共に300円。営業時間は、平日が11:00〜22:30(ラストオーダー)、土曜が11:00〜15:00(同じく)。日曜と祝日が定休日。Tel.03-3271-0829。東京駅八重洲北口寄りに出て、永代通りよりも一筋手前の路地に入り八重洲仲通商店街を左に折れてすぐ右側。中央区日本橋2-1-19。東京駅から歩いて5分ほど。営団地下鉄東西線、銀座線日本橋駅からは3分(B7出口から1分となっている)くらいだが、都営地下鉄浅草線日本橋駅からはさらに3分ほど。
(仕事の合間に飛び込みゆえ撮影機材の用意がなく、写真はナシ)





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