東京(都心から多摩地区まで)
| 芝増上寺の門前、創業は寛政3年(1792)という老舗。 平日のランチタイム、店内は勤め人と観光客が入り混じり活況を呈している。それでも5分と待たずに入店。入り口で食券を買うが、これはテーブルにもメニューが置いてあるところを見ると、昼の混雑時だけのシステムかもしれない。そのおかげか、入店してからそばが出るまでは早い。 穴子天ぷらせいろを注文。そばは細打ち。更科といいつつも、生白い透き通ったようなそばではなくサンドベージュのそばは、口に含んでも見た目から期待したとおりの甘みがある。しかし、このそばの身上は喉越しだろう。ことさらコシが強いとは感じないのだが、その実シコシコしゃっきりした感触は、歯ではなく喉で感じることができるのだ。 そして、ツユ。店が自らも言うとおり甘口濃い目。材料は、本枯れ鰹節、醤油、砂糖、味醂のみ。甘口なのにいつまでも口には残らない。天ツユ共用。薬味にはねぎと大根おろし、おろししょうが。天付きメニューにはワサビは付かないようだ。 穴子天ぷらは、2つに切った大振りのアナゴ1本分。薄い衣でさくっと揚げてある。アナゴのふっくら感を残したタイプ。あと、ピーマン。 季節ごとに天種を用意したり、月替わりの変わりそばを打ったり、頑固なまでに守る味と工夫ををこらす進取の心意気が融合したような店。いかにも江戸っ子気質な蕎麦屋である。 取材:2005年5月。(当時)穴子天ぷらせいろ1,100円、天せいろ990円、上天せいろ1,600円、もり530円、ざる650円、からみ780円、つけとろ780円、変わりそば735円、生粉打ち735円。営業時間は11:00〜21:00。定休日は日曜日。Tel.03−3436−3647。港区芝大門1−15−8。都営地下鉄浅草線、大江戸線大門駅A6出口まん前。JR浜松町駅も近いが、行き方はこちらを参照→。お店のHP。
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