神奈川(横浜を中心に三浦・湘南・箱根など)

手打そば 朝比奈(三浦市南下浦町=三浦海岸) 閉店

 京急の三浦海岸駅と海岸を結ぶ県道沿いにある。外壁の色がサーモンピンクぽいせいか、ぱっと目には蕎麦屋然とはしていない。
 店内は、カウンターとテーブル席。30席あまりだろうか。訪れた日は三浦海岸桜まつりの期間中ということもあり、金曜日の14時30分ころでありながら満席に近い混雑ぶりであった。
 メニューの表紙に「当店の自慢」として十割の手打ちが1日限定10食とあったので、十割の天せいろを注文。店内に掲げられた看板によれば、蕎麦粉は北海道十勝鹿追の契約栽培で、これを石臼挽きで自家製粉しているとのこと。
 ほどなく運ばれてきた天せいろ、まずは天ぷらのボリュームのほうに目を奪われてしまった。しし唐、サツマイモ、小タマネギ、アジ、カブ、カボチャ、タマネギ主体のかき揚げ、そして15cmほどの海老天2本。天ツユは付かないが、くし切りのレモンが添えられ、卓上には岩塩の瓶が置かれているのはよくわかっている感じ。油もいいのか、食べ飽きない軽さだ。
 さて、そばのほうはやや緑色を帯びた滑らかな表面。気持ち太い打ち方で、見た目の通り食感も密度の濃い感じ。コシのしっかりした、弾力のあるそばだ。
 ツユは神奈川風の薄甘口タイプ。このそばにはちょっとツユが弱い感じがするのだが、味は品の良いバランスのとれたものだ。
 薬味には本わさび、ネギ、大根おろし。きざみ海苔も別皿で供される。
 某投稿サイトで「高い」と文句も書かれていたが、そうは思わない(先日一茶庵本店に行ったせいか? 笑)。
 注文をつけるとすれば、ツユを十割そばに見合った辛く重い感じも用意すること、天ぷらをさらに三浦らしさを前面に出すこと、だろうか。しこいわしやカマス、春の山菜の天もりも季節メニューにあったので、通えば叶うのかもしれないが……
 取材:2011年2月。(当時)十割の天せいろ1,800円、十割の手打ちそば1,050円。二八そばのメニューは、せいろ750円(大盛5割増し1,050円)、天せいろ1,500円、かきあげせいろ1,400円、鴨せいろ1,500円、天ぷらそば1,500円。季節メニューでは、アジの天ぷらともりそばセット1,200円、しこいわしの天ぷらともりそばセット1,200円、噛ます天もり1,300円。営業時間は11:00〜15:00と17:00〜20:00(夜は店主一人なのでカウンターのみの営業と掲示あり)。定休日は水曜日と第3木曜日。Tel.046‐888‐5665。三浦市南下浦町上宮田3338‐4。京急線三浦海岸駅から歩いて3分ほど。駐車場は計10台分。





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