神奈川(横浜を中心に三浦・湘南・箱根など)
| 小耳にはさんだうわさを頼りに、ネットで調べて行ってみた。特に人通りが多いわけでもない中村川のほとり(つまり高速の陰)にありながらも知る人ぞ知る店、らしい。 別に意図したわけでもないのに口開けの客。テーブル席ばかりなので一人というのは申し訳ないが、「お好きな席へ」と言われるまま、窓際のテーブルへ。ちなみに店内には4人掛けのテーブル4卓と、9人定員のテーブルが1卓。全体に、かなりこじゃれた感じのインテリアである。 メニューはそばだけでうどんはない。基本のせいろは、もり、田舎、さらしな、の3種で、ほかに変わりそばなど。店内に置いてあるリーフによれば翁で修行したそばらしい。 注文したのは天もり。天ぷら付きの場合は、もりとなるようだが、ほかのさらしなや田舎と組み合わせられるかは聞かなかった。なお、店内には「本日のそば粉」(産地)が明記される。この日の粉は、金砂郷(茨城)、斜里(北海道)、西方(茨城)の3種らしい。 ほどなく出てきたそばは、手打ちならではの断面の細かいヒダが、そば粉の質感を漂わせる。当たりはマイルドだが、歯を当てるとシンがしっかりしたそばである。そばの香り、甘味、舌触り、歯ごたえ、すべてがしっかりしていて、これはうまい。そばの量はあまり多くないので、食事としてはせいろ1枚では少ないかも。ツユは辛口で、かつおのだし風味が強めのタイプ。天ツユは別で、こちらはごくあっさりした甘口のものだ。薬味は、そばには辛味大根一つまみのほか、わさび、ねぎ、天ぷらには大根おろしとおろし生姜が添えられる。天ぷらは、エビ2本のほか、この日はシシトウ、ミョウガ、大ぶりのシイタケを4分の1、という組み合わせ。衣も軽く、さっくりとしたタイプ。でも、これで1000円だと思うと、うまくて当然かも。 基本的に、そばを食べる店、なのだろう。なお、蕎麦湯は濃度も高く、徳利のツユを残して2杯楽しむだけの価値がある。 取材:2003年2月。(当時)もり、田舎、さらしな、各700円。変わりそば700円。鴨せいろ1,400円。天もり1,700円。温かいそばは、かけ700円など冷たいそばに準じる。3色もり1,200円。営業時間は11:30〜15:30、17:00〜20:00。月曜が定休日。Tel.045−261−0391。最寄り駅は横浜市営地下鉄板東橋駅で、徒歩8〜10分くらい。京浜急行黄金町、根岸線石川町の各駅も徒歩圏。横浜市南区中村町3-188-9。 |
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