東京(都心から多摩地区まで)
| 新旧入り混じった表情の大井の街の一角、知らなければ古びた小さな蕎麦屋と思うだろうが、これが特上の蕎麦屋なのである。 天ぷらの種類が豊富なのは、天せいろファンにはたまらない魅力のひとつ。あられとか、白エビ、ハゼ、稚鮎といった魚介のほか、新筍、タラの芽とふきのとう、といった季節の山野菜も。天ぷらは単品でも注文できる。せっかくだから、江戸前っぽいのをと選んだのはぎんぽ天もり。ギンポって、海に潜ったときにも見かける小さな細身の魚ですよねぇ。あれ、食べられるんだぁ。 予算はそこそこ必要な店だが、その分、ボリュームもしっかりしたもの。手打ちのそばは、シコシコとしたコシの強い細打ちである。天つゆと共用のツユは、辛口というか江戸前らしい濃い口だが、角のないまろやかな口当たり。 さて、ギンポの天ぷらはというと、見た目はアナゴのように開いて板状になっている。ちょっとアクが強い味で、好き嫌いは分かれるかも。私はけっこう好きです。ギンポ2枚のほか、サヤエンドウが1本付いてきた。 薬味は、スダチ半切りの上に乗った大根おろしと、ネギ。ワサビがないのはこだわりなのだろう。ちなみに、卓上の壷に入った天かすは自由に使ってよいようだ。 季節の変わりそばもいろいろあるようで、この店は飽きない。というかくせになりそう。 取材:2004年4月。(当時)ぎんぽ天もり1,990円(メニューには1,900円に税込みで1,995円となっていたが、2,000円で10円のお釣りがきた)、あられ天もり1,995円、白えび天もり1,680円、はぜ天もり1,680円、もり840円、ざる987円、御前更科945円、変わりそば1,050円、生粉打ちそば1,050円、など(税込だが端数処理は不明)。営業時間は平日が11:30〜20:00(15:00〜17:00は中休み)、祝日は11:30〜15:00。定休日は日曜。Tel.03-3761-7373。京浜急行大森海岸駅から歩いて3〜5分ほど、京浜東北線大森駅からは8分となっている。品川区南大井3-18-8。
2004年7月追記 白えび天もりを食べる。薄い衣でつながったかき揚は、軽くて非常に美味。
|
|
|
Copyright (C)戯雅(giga) 2002-2024 All Rights Reserved.
|