神奈川(横浜を中心に三浦・湘南・箱根など)
| 場所的にはほとんど大船。横浜市民なら、ラジオの交通情報でおなじみの渋滞のメッカ、鎌倉女子大前と原宿交差点を結ぶ道沿いにある。といっても、店の前が恒常的に渋滞しているわけではない。 白壁の古民家風の建物は、中に入るとさらに重厚な古い豪農の家風。2階の屋根まで吹き抜けで梁がむき出しになっており、空気が違う感じがする。 店は会席や鍋、季節の膳物などの料理店でそば専門店ではないのだが、そこら辺の蕎麦屋を凌駕する見事なそばが味わえる。ちょいと値段は高めだけれど。 注文したのは、天ざるそば(並)。まず、ツユの入った小さな徳利とそば猪口、薬味皿、天ツユを張った広口の器とそばの載った盆が出てきて、すぐ追っかけるように天ぷらが出てきた。 そばは砂色がかった細打ち。角が立った、いかにも上等な手打ちそばである。コシは、ピンとした感じではなくて歯に当たると弾力として感じられる。口の中で香りが広がるそばだ。ツユはまろやかな味付けで、なんと言うかやさしい味。辛口ではないし、しつこいほどの出汁の香りもなく、あくまでもそばの味の引き立て役に徹している。それでいて薄味な感じがしない。 天ぷらは、大振りのクルマエビ(だと思う)のほか、しし唐、インゲン、小ナス、サツマイモ、シメジ。軽い衣で食べ飽きない。薬味は、そばに練りわさびとネギ、大根おろし、天ぷらに大根おろしとおろし生姜。さっきも書いたが、天ツユが別に出てくるのは嬉しい。薬味といえば、そばには海苔のほか、白ゴマがぱらりと振りかけられている。そばの風味を損なう感じはなかったが、邪魔に感じるかどうかは好みの問題だろう。 なお、うどんにも力を入れているようで、釜揚げうどんに鶏のささみなどの具が添えられた侘助うどんをつまみ食いしたところ、これも非常に優しい味わいだった。こちらのほうがゴマの役割が大きい。 取材:2004年4月。(当時)天ざるそば(並)1,800円、天ざるそば(上)2,750円、ざるそば900円、ざるそば(小盛り)750円、とろろそば1,100円。温かいそばでは、鴨南蛮そば1,800円、天ぷらそば(並)1,800円、天ぷらそば(上)2,750円。釜揚げうどん800円、釜天うどん(並)1,700円、侘助うどん1,500円、侘天うどん2,400円、など。昼(14:30まで)は丼ものやお膳に500円で一口そばかうどんが付けられる。また、天ぷらの単品も充実しており、精進揚げ、小柱かき揚げ、白魚かき揚げ、海老かき揚げ各800円など。営業時間は11:00〜20:30。定休日は火曜日。Tel.045-852-3050。栄区田谷町1396。マピオンの地図。JR東海道本線・横須賀線・根岸線大船駅西口から、神奈川中央交通バスで常勝寺のバス停が店の真ん前。神奈川バス案内WEBによると、船21・22・24・25・65系統で所要時間5分となっているが、交通状況によっては倍くらいかかるかも。
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