中部(静岡県を含む東海・北陸)

春風荘(名古屋市中区)

 住宅地というより中小の工場などが並ぶ町の一角。なんか懐かしいと思ったら、京急の大森海岸辺りの風景にちょっと似てるんだ。
 店内は、板張りの床に大テーブルが置かれた喫茶店風。しかし、そばは正統、王道の手打ちそばである。
 いつものとおり天せいろを注文しようと思ったら、「ツユは温かいですがよろしいですか」と。う〜ん、できれば冷たいのがいいな。「では、せいろと天種を別に注文されると、冷たいツユと温かい天ツユが付きますが」それに決まり。で、季節物を含めて天種も各種用意されているところがうれしい。また、別々に注文しても合計額は天せいろと同額で、割高にならないのもいい。
 で、せいろと海老天種を注文。
 そばはシコシコとしたコシ、つるりと爽快な喉越し、豊かな香り、と三拍子そろった細打ち。量はやや軽めだが、少ないというほどでもない。ちなみにこのざるに盛った2山で1枚。ツユはきりっとした辛口で、出汁も効いている。薬味には本わさび1本のほか、大根おろしと唐辛子をお好みで。大根おろしは天ぷら用には別に付いてくる。
 その天ぷら、海老天種は、芝海老風の小海老が6〜7尾のほか、ホタテ貝柱2分の1、イカ、しいたけとボリュームもたっぷり。衣は薄く、しっかりからりと揚がっている。
 天ぷらの値段はちょっと張るが、そばは質を考えるとお値打ちといえる価格設定。名古屋はきしめんと味噌煮込みうどんだけじゃないのである。
 取材:2004年11月。(当時)せいろ600円、天せいろ1,800円、活巻天せいろ2,600円。天種は、海老天種1,200円、穴子天種1,200円、牡蠣天種1,500円など。季節ものらしき焼牡蠣1,500円、焼牡蠣そば(温)1,000円。営業時間は11:00〜20:00。定休日は木曜日(祝日の場合は営業)。Tel.052-331-5075。名古屋市中区千代田3-31-20千代田セントラルビル1階。中央本線・名古屋市営地下鉄鶴舞駅から中央線の高架沿いの道を金山方向に歩いて5分ほど。





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