東京(都心から多摩地区まで)

蕎麦 つち江(世田谷区奥沢)

 仕事で奥沢に行ったついでに、「織田」という店に行くつもりだったのだが、なぜか違う名前の蕎麦屋が。後で調べたら、もともとこの店の店長だった人が任されるようになったのを機に屋号を変えたらしい。まぁ、いきさつはどうあれ、おいしければ文句はないのだ。
 メニューを開くとまず、お酒のページ。そういう方向なのかな。そばメニューは、ややレートが高めの設定。並蕎麦と田舎を打ち分けている。天付きメニューもいくつか用意されていて、これは嬉しいところ。では、穴子天せいろを。
 まず、ツユと薬味が出され、次に天ぷら、最後にそばが出てくる。
 そばは星が点々と混じった濃い目のベージュ色で、切り口のヒダヒダが食欲をそそる細打ち。太さにもバラつきがなく、丁寧な仕事ぶりが伺える。やや水分が多めで、足が速そうなそばだ。コシもじわっとした弾力があり、喉越しもよい。
 ツユは塩分が強めの辛口。天ツユと共用というのはどうしたもんか。だめもとで「お塩ください」と言ったら、ちゃんと小皿に塩を盛ってきてくれた。サンキューです。ちなみに薬味は大根おろしとネギ。
 いや、天ぷらのボリュームが想像よりもたっぷりしていたのだ。大振りのアナゴを3つに切ったもののほか、小ナス、カボチャ、オクラ、そしてアナゴの骨を素揚げにしたもの。これはどうしたって塩でしょ。衣はさっくりと軽く、アナゴの身はふっくら。
 そばの盛りは軽めだが、こと天せいろに関してはけっこう食べ応えがある。
 蕎麦湯もしっかり出ていて、きれいに締めくくることができた。
 取材:2005年7月。(当時)穴子天せいろ1,500円、海老天せいろ1,800円、つけ天せいろ(ごぼうと海老のかき揚げ)1,300円、せいろ800円、田舎1,000円、つけとろそば1,200円。温かいそばはかけ800円など。営業時間は12:00〜15:00と17:00〜22:30。定休日は水曜日。Tel.03‐3729‐2949。世田谷区奥沢3‐31‐3 橋本ビル1階。東急目黒線奥沢駅から歩いて2〜3分。駅から南に進み、右に分岐する道に入ってちょっと行った左手。





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