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高輪 古今(港区高輪) 閉店

 当たりはずれが大きいものに、料理屋のそばがある。ここ、古今も存在を1年以上前に確認していながら、「焼き鳥屋の片手間?」という疑いからなんとなく敬遠していた。が、お店のHPを発見、「こだわりの江戸前手打ちそば」を標榜しているので、初見参。
 結論から言うと、少なくとも片手間のそばではない。特に居酒屋チェーンの上がりそばとは比べ物にならない。
 注文したのは天せいろ。ベージュがかった細打ちのそばで、盛りもそこそこのボリューム。表面がツルリつややかなそばは、口に運んでも見た目どおりの印象。ピンとしてシャッキリ。ただ、いわゆる手打ち感は弱い。つなぎが多めなのか、ヒダヒダ感やジワリとした感触がない。喉越しはいいし、好みのほうではあるが。断面から察するに、手打ち、機械切り? もちろん、それを否定するというわけじゃなく。
 ツユは、舌に触れた瞬間は醤油と出汁の効いたやや辛口なのだが、後味は甘い。
 天ぷらは、中くらいのプリッとしたエビのほか、ナス、しし唐、カボチャ。衣は薄めで、こういうところは蕎麦屋系ではなく料理屋系の揚げ方な感じ。天ツユが共用というのはちょっと残念。
 薬味は、そばに本わさびとねぎ、天ぷらに大根おろしというオーソドックスな組み合わせ。
 蕎麦湯が言わないと出てこないのは、やはり蕎麦屋じゃないから? まぁ、みたところ、ランチの客のほとんどが丼とのセットだし。蕎麦湯はややさらっとしているものの、徳利に入ったツユは充分にあるので、2杯は楽しめる。
 質・量と値段を考えると、お値打ち感はあると思う。あまり茹で負けしなそうなそばなので、温かいそばにも期待。
 取材:2005年9月。(当時)天せいろ1,100円、せいろ600円、大せいろ(おかわり小皿4枚)900円、ざる700円、大ざる800円、おろし900円、合鴨せいろ1,300円。温かいそばは、かけ500円、天ぷら1,000円など。カツ丼など丼とかけまたはせいろのセットは950円で、天丼セットのみ1200円。営業時間は月曜〜金曜が11:30〜13:45と、17:00〜21:30(ラストオーダー)。土曜・日曜・祝日は17:00〜21:00(ラストオーダー)。定休日はなし。Tel.03‐3447‐6784。港区高輪4‐24‐58 アパートメンツ33高輪名賓館1階。品川駅高輪口から歩いて10分弱。





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