東京(都心から多摩地区まで)
| 「シロガネーゼ」なんてIQの低そうな言葉が流行るずっと前、そして地下鉄白金台駅が開通するずっと前、まだ目黒駅から15分くらい歩かなきゃいけない頃から「白金に利庵あり」と知られた蕎麦屋。1985年頃の創業だったと思う。木造の佇まいもよい感じの店内に入ると、椅子やテーブルもどっしりとした木の温もりを大事にしたインテリア。 天種がいろいろあるのも嬉しいところ。お酒を注文したいのをぐっとこらえて、あなご天せいろうを注文。 そばは挽きぐるみの細打ち。非常に繊細な仕事を感じさせる。表面のひだ、みずみずしさと、見た目にいかにもうまそうだ。コシがしっかりとしたそばは、やはり「シコシコ」という擬音がふさわしい。そして鼻腔に抜ける香りのよさ。盛りはちょっと軽め。 これに組み合わされるツユは、出汁のきいたきりっとした辛口だが、角の取れた強さ。そばとの相性がひじょうによい。徳利にはたっぷり蕎麦湯2杯は楽しめるだけの量が供されるので、余韻も心行くまで楽しめる。土瓶で出される蕎麦湯も濃い目。 穴子の天ぷらも絶品。穴子1本分としし唐1本がつくが、穴子は表面がカリッと、中はふっくらとしている。ちなみにそばツユと天ツユは共用なのだが、この穴子はそのままカリッと食べたい。塩が付いてくれば完璧だったんだがなー。単品で頼んだら違うのかな。 薬味にはわさび、ネギ、大根おろしがつく。 ちょいとレートは高めだが、たまに贅沢を楽しみたくなる蕎麦屋である。 取材:2006年4月。あなご天せいろう1,750円、天せいろう1,850円、せいろう750円、大せいろう900円。かけそば750円。単品のあなご天ぷら1,100円ほか、天種や蕎麦屋のつまみも各種。営業時間は11:30〜19:30。定休日は月曜日と火曜日(祝日の場合は営業)。Tel.03‐3444‐1741。港区白金台5‐17‐2。都営地下鉄三田線・東京メトロ南北線の白金台駅から歩いて3〜4分くらい。品川〜目黒に通っている都営バス品93系統も便利。 |
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