中部(静岡県を含む東海・北陸)
| 伊豆の西海岸、かつての宇久須町の中心部、国道136号から海側にちょっと入ったところにある。 そば、うどんともに手打ち。メニューに赤丸がついたお奨めの中から、アオリイカ天ざるを注文。――もちろん、そば。イカ天なのに、海老やキスの入った天ざるよりも100円高いのは、それだけ自信があるということなんだろう、と勝手に憶測。 そばは、コシはあるが歯ざわりはやさしい。細打ちで、江戸風のくせのないそばだ。量も「食事」として満足いくもの。ツユは出汁の風味が効いたまろやかな辛口。江戸風の濃い口ではなく、神奈川、静岡でよく出会うタイプの味だ。天ツユ共用。 天ぷらがバラエティ豊か。アオリイカ3枚だけでなく、しし唐、フキ、ナス、カボチャ、よくわからない野草(かりっとうまい)が組み合わされる。軽い油でからりと揚げてあるので、食べ飽きない。で、アオリイカの柔らかいこと! 普段、ゴムみたいに噛み切れないのでイカ天はあまり好まないのだが、このアオリイカの天ぷらは歯を当てればすっと噛める。身も甘くて、これは普通の海老天よりごちそうだ。ちなみに、メニューには「(羽生イカ)」とも書いてあるが、あとでちょっとググってみたら、三浦や伊豆あたりでのアオリイカの別称で、「はにゅう」ではなく「ばしょう」と読む。大きな身体を芭蕉の葉にたとえたものとか(だったら芭蕉イカでいいじゃん)。 薬味には、伊豆らしく本わさび、大根おろし、ネギ。 連れが頼んだ鴨せいろも美味。鴨肉もけちけちしていないし、ツユは脂っこすぎないので飲み干したくなる。冷やしたぬきはうどん。むっちりとコシが強い細めのうどんで、喉越しがよい。 これほどのクオリティとは思えない抑え目な価格も魅力。 取材:2006年10月。(当時)アオリイカ天ざる1,300円、天ざる(海老・キス・野菜)1,200円、鴨せいろ850円、冷やしたぬき(夏期)700円、黄金おろし(海藻・大根おろし・鰹節)750円、猪南蛮(冬季)1,200円。営業時間は11:00〜14:30と17:00〜20:30。定休日は木曜日(祝祭日は営業)。Tel.0558‐55‐1431。静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須647‐3。宇久須のバス停からも近い。東海バスの特急なら、修善寺〜宇久須は1時間5分。東海バスの時刻表。 |
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