東京(都心から多摩地区まで)

本むら庵 六本木店(港区六本木)

 荻窪の本店に行ったのは、もう10年以上も前。ちょっと荻窪というのは行動範囲から外れているので、六本木店に行ってみた。
 六本木交差点のすぐ近く、六本木通りから外苑東通りと並行する路地に入ったところで、静かな一角である。さすがに本店のように一軒家というわけにはいかず、ビルの1階(中2階だが)。
 3種類ある天せいろのなかから、基本の「天せいろ」を注文。3種類といっても、野菜、車海老、特大車海老、という違いらしい。
 そばは緑がかった色合いと、表面のひだ、ちょっと縮れた感じの細打ち。石臼で自家製粉したちょっと粗挽きの独特な蕎麦粉を使って打っているそうだが、そば自体に粗さはまったく感じられない。シコシコとしたコシと、歯ごたえ、滑らかな喉越しが印象的。
 ツユは角の取れたマイルドなやや辛口。そばの味が強く出るような感じで、ツユそのものの印象は後に残らない。天ツユ共用というところが惜しい。
 天ぷらは、けっこう大きな車海老1本のほか、しし唐、大葉と三つ葉を合わせたもの、海苔。薬味は、本わさびが下ろし金付で出てくる。自分で好みの量だけおろす。ねぎもたっぷり。――ワタクシは蕎麦湯に使うだけあればいいけれど。
 そばは文句なしの絶品。ただ、値段もそれなりなので、天ツユなり塩なりを付けてほしい。さらに穴子などの天種もあれば申し分ない。
 しかし、13年前から税抜き価格はまったく変わっていない。その心意気が嬉しい。
 取材:2006年9月。(当時)天せいろ1,785円、野菜天せいろ1,470円、上天せいろ1,890円、せいろ682円、田舎そば735円、鴨せいろ1,365円。温かいそばは、鴨南ばん1,260円、天ぷら2,205円、あられそば(秋〜春)1,260円など。営業時間は、11:30〜15:00、17:00〜21:30。定休日は火曜日と第3月曜日(祝日の場合は営業して、翌平日が休み)。Tel.03‐3401‐0844。港区六本木7‐14‐18 セブン&セブンビル中2階。東京メトロ日比谷線・都営地下鉄大江戸線六本木駅の4b出口から歩いて2分くらい。お店のHP





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