東京(都心から多摩地区まで)
| ことさら肩肘を張らない町の蕎麦屋の態がいい感じ。しかし、きっちりそばもうどんも手打ちを貫くという頑固な江戸前の蕎麦屋。構えも適度に風雪を感じるけれどこぎれい。 メニューを開くと、冷たいそばと温かいそばが別々になっていない。値段が安い順番かな。「天せいろください」「海老が2本のと、海老1本と野菜5品のとありますけど」え、メニューに載ってたっけ。あ、壁に書いてある特製というのが海老と野菜か。じゃ、そちらで。ちなみに特製天せいろのほうが安い。この特製は、天ぷらそばや天丼でも選べるようになっている。 そばの色がいい。やや緑色を帯びた挽きぐるみの濃いベージュ色で、かなり細打ちにもかかわらず、均等な切り口。見た目だけでなく、きゅっと締まったコシの強さ、喉越しのよさなど、そばの魅力はこれでしょうという感じ。王道。 ツユも江戸そばらしく甘味も辛味も強い濃い口。天ツユは付かない。薬味はねぎと練りワサビ、大根おろし。 天ぷらもオーソドックスな組み合わせ。かなり大振りの車海老1本のほか、海苔、サツマイモ、カボチャ、しし唐、しいたけ、なす――あれ、5品より多い。ボリュームもしっかりしたものだ。 値段も抑え目で、まさに「そば好きの味方」という感じの蕎麦屋である。 取材:2007年10月。(当時)特製天せいろ1,420円、天せいろ1,890円、天ざる1,990円、せいろ570円、鴨せいろ1,630円、天おろし(温・冷)1,260円、かけ570円。営業時間は11:00〜20:30。定休日は火曜日(祝日の場合は営業)。Tel.03‐3692‐0123。葛飾区西新小岩4‐42‐14。JR総武線新小岩駅北口を出て3分ほど。たつみ橋交差点で蔵前橋通りを渡ったところにある交番のとなり。 |
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