東京(都心から多摩地区まで)

蕎・馳走 岩舟(豊島区南大塚)

 大塚駅の南口を出て都電の線路を渡ったところにある。場所はめちゃくちゃわかりやすいのに、壁面に溶け込むような外観なので存在(特に入り口)はめちゃくちゃわかりにくい。
 天付メニューが3種類用意される中から選んだのは桜えびかき揚げせいろ。「お昼のおすすめ」の「季節のおすすめ」にもなっているし。
 お茶と一緒に出てくる揚げそばをポリポリしながら待つことしばし。
 独特の楕円形にデザインされた笊に盛られたそばは、細打ち。締まった弾力のあるコシと喉越しがよい。そばの香りがふわっと鼻に抜ける。盛りはやや軽め。ツユは甘口だがべたっとしてないまろやかな味。薄口でないところが好ましい。何かの味や香りが突出しない、非常にバランスの取れたツユだ。
 桜海老のかき揚げがまたすばらしい。よくある玉ねぎのかき揚げ桜海老入りなんてものではなく、桜海老だけを薄い衣でつないだ本場駿河風のかき揚げ。こういうのが食べたいのだが、関東ではほとんどお目にかかれない。ちゃんと塩が添えられてくるところもわかってると言う感じ。これくらい桜海老を使っていると、それ自体の塩っけで食べられもするけれど。
 薬味は本わさびとねぎ。締めの蕎麦湯はとろとろに濃厚で、これもご馳走。
 そばがふんわりしているということではないのだが、なぜか小田原の「星月」が頭をよぎった。体になじむどこか優しい感じがするからかもしれない。
 そば前も充実した感じだし、いつか夜に訪れてみたい(大塚ってところが…)。
 開業してまだ4年あまり。昔大塚に通勤していた頃にあれば、足繁く通っていただろう。
 取材:2007年12月。(当時)桜えびかき揚げせいろ1,350円、江戸前穴子天せいろ1,400円、天せいろ1,400円、せいろ750円、辛味おろしせいろ950円、つけとろせいろ1,000円、つけ鴨せいろ1,400円、薄盛りせいろ(お替りのみ)420円。温かいそばは、かけ750円、桜えびかき揚げそば1,350円、花巻き850円、玉子とじ900円など。昼の時間は薄盛りせいろ250円。営業時間は12:00〜15:00と18:00〜22:00。定休日は日曜日と第2・4月曜日(臨時休業もあるのでホームページで要確認)。Tel.03‐3987‐9266。豊島区南大塚3‐53‐9。JR山手線大塚駅南口から歩いて1〜2分。お店のホームページ





トップへ
戻る
前へ
次へ



Copyright (C)戯雅(giga) 2002-2024 All Rights Reserved.