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京橋 山登(中央区京橋)

 中央通りに面したビルの地下にあるため路上から見た間口が狭く、ちょっとわかりにくいが、京橋のいちばん銀座寄りにある。
 蕎麦屋というより奥に長い店内の感じは寿司屋か天ぷら専門店のような作り。入り口側に調理場と向き合ったカウンター席、奥にテーブル席というレイアウトがそう感じさせるのだろう。
 石臼挽きの自家製粉ということで、この日のそばは福井県大野市産の大野在来種とのこと。
 カウンター席に陣取って注文したのは、穴子天付の二色天もり。天付メニューはほかに海老天と野菜天がある。なお、そばを三色にした場合はさらに柚子切りそばが付く。
 天ぷらは、ふっくらとした穴子を2分割したものに加え、ナス、蓮、空豆、オクラ。さっくり軽い衣で、いくらでも食べられそうだ。塩が添えられ、天ツユはなし。
 そばはまず細打ちのせいろもりが出てくる。色黒の見た目通り、挽きぐるみならではの甘味のあるそばだ。コシも強く、喉越しが楽しめる。田舎も負けずに黒っぽいが、太すぎないのがよいところ。風味の豊かなそばだ。ボリュームもけちけちしていないところも嬉しい。
 ツユは深いところに甘味が隠れた辛口。出汁の香りが出しゃばらず、そばの旨味だけを引き立ててくれる。こちらも蕎麦湯2杯がきちんと楽しめる量を出してくれるのもよい。
 薬味には、きちんとさらしたねぎがたっぷりと本わさび、大根おろし。
 内容、クオリティを考えれば、バリューといえるそばが食べられる。夜に行けば、存分に蕎麦屋酒が楽しめるだろう。
 取材:2009年5月。(当時)穴子天付もりそば1,370円・二色もり1,370円・三色もり2,000円、車海老天付もりそば1,470円・二色もり1,470円・三色もり2,100円、野菜天付は穴子天付と各同額、せいろもり740円、田舎もり740円、柚子切り1,260円、二色もり740円、三色もり1,370円、かもせいろ1,450円。温かいそばはにしんそば1,360円など。営業時間は11:30〜14:00と17:00〜22:30。定休日は土曜、日曜、祝日。Tel.03‐3564‐8500。中央区京橋3‐6‐21 京橋伸和ビルB1F。東京メトロ銀座線京橋駅の2番出口から歩いて1分。都営地下鉄浅草線宝町駅、東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅からも近い。お店のHP





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