神奈川(横浜を中心に三浦・湘南・箱根など)
| 以前、杉田から新杉田の間をぶらぶらして蕎麦屋を探した時には惨憺たる結果で、「杉田ではそばが食えない」と結論付けたのだが、たまたま気まぐれに検索したらこの店がヒットした。2008年に関内から杉田に移転してきたらしい。立地を考えたら逆ではないかと思うのだが……。どうも、ご主人がもともと杉田のご出身らしい。 杉田の駅前。道が狭く、雑然と古びた街に、こぎれいな外観の新しい蕎麦屋がある。 キャパシティは20席ほどだろうか。 天付のメニューがいろいろある。穴子か海老かと迷って、両方付いてくる上天せいろを注文。+100円で限定10食の100%霧ケ峰高原産そば粉使用という十割そばにも惹かれたのだが、そばは普通で。 サンドベージュで細打ちのそばは、コシがしっかりとしたどっしり感がある。歯ごたえもしっかりしていて好ましい。それでいて喉越しも上々。盛りも、しっかりしているほうだ。 ツユも、そばの強さをしっかり受け止める辛口。コクがある。 天ぷらは、海老天2本、穴子は半分、他にしし唐、カボチャ、さつまいも。油が軽く、食べ飽きない。天ツユや塩は付かない。これだけクオリティの高い天ぷらなら、ぜひとも塩を付けてほしいところだ。 薬味は本わさびとねぎ。 電車に乗ってでも、たまに行きたいなと思わせる店である。本格的な手打専門の蕎麦屋でありながら、肩肘張って高級ぶらないのはとても好感が持てる。 次回はぜひ、生粉打ちのそばを食べに寄りたい。新そばの時期の楽しみにとっておこう。 取材:2009年8月。(当時)上天せいろ(海老2尾・穴子・野菜3品)1,600円、野菜天せいろ(野菜6品)1,000円、穴子天せいろ1,200円、海老天せいろ(海老と野菜3品)1,200円、春の山菜天せいろ(山菜4〜5品、2月〜4月中旬頃)1,200円、せいろ700円、粗挽き十割せいろ(10食限定・大盛不可)800円、おろしそば900円、つけとろそば900円、辛味おろしそば950円、鴨汁せいろ1,200円、きのこ汁せいろ(きのこ4〜5種類、10月〜1月頃)1,200円。大盛300円増。温かいそばは、かけそば700円、鴨南蛮1,200円など。営業時間は11:00〜16:00(禁煙)と17:00〜20:30。定休日は毎週火曜日と第1・3月曜日(祝日を除く)。Tel.045‐774‐9272。横浜市磯子区杉田1‐15‐24。京浜急行杉田駅から歩いて30秒ほど。JR根岸線・金沢シーサイドライン新杉田駅からは400mほど。
2011年5月追記 前回食べそびれた十割そばを食べに。お店のHPは削除してしまったのか移転したのかわからないが、かわりに「小さなそば屋 福寿 杉田」というブログを見つけたので覗いてみると、春の山菜天せいろがゴールデンウィークいっぱいまでと書いてある。 で、春の山菜天せいろに100円プラスして、そばを十割に替えてもらう。 そばは十割でも細打ち。コシと喉越し、弾力と甘味、すべての次元が高い。 春の山菜天ぷらは5品。タラの芽、コゴミ、筍、茗荷、フキノトウ。どれも春の香、甘味、苦味が鮮やかだ。そして、前回付かなかった塩が今回は添えられるようになっていた。 相変わらず小ざっぱりした気持ちの良い蕎麦屋である。
2012年4月追記 春の山菜天せいろを食べたら、前年の時とは天ぷらがちょっと入れ替わっていた。菜の花、こごみ、フキノトウ、たらの芽、山うどの5品。 穴子天せいろを食べる。穴子は地元・金沢の芝漁港の契約漁船から直接仕入れているとのこと。衣はさっくり、身はふっくらとして、極上の穴子天ぷら。 メニューから十割そばが削除されていた。需要が少ないのだろうか。ちょっと残念である。
2012年12月追記 季節限定の牡蠣天せいろを食べる。牡蠣の天ぷらは、ただ衣をつけて揚げるのではなく、大葉でくるんだ牡蠣に衣をつけて揚げたもの。風味がよく、とてもおいしかった。 相変わらずそばはピンとしたコシの強いもので、食べるのが楽しくなる。 メニューに十割そばが復活していた。以前と同じく1日10食限定で、お値段も+100円。
写真は上から上天せいろ、春の山菜天せいろの十割、穴子天せいろ、牡蠣天せいろ。 |
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