神奈川(横浜を中心に三浦･湘南・箱根など)

晩鐘庵　越後（横浜市金沢区釜利谷東＝金沢文庫）

　金沢文庫駅西口、笹下釜利谷街道の旧道に面した蕎麦屋。
　店内は4人掛けのテーブルが4卓と小上がりが4人×2。細長いレイアウトだ。
　メニューを開くと、天付メニューの充実ぶりが心を揺さぶる。海老、穴子、キス、めごち……さすが漁港の町らしい。こういうのは大事だと思う。
　注文したのは穴子天せいろ。
　そばは濃いベージュの極細打ち。くきくきとした歯触りが心地よく、喉越しがよい。そばの甘味がしっかりと感じられる。盛りもしっかりめでボリュームがある。
　ツユは甘口の濃い目。そばの味とマッチしている。薬味には本わさびとねぎ、大根おろし。
　天ぷらは、大きめの穴子2本のほか、ピーマンとナス。衣がサクッとして軽く、穴子はふんわり。天ツユは付かない。
　締めの蕎麦湯は白濁した濃い目で、これも嬉しい。
　そば自体も上等で、天ぷらもバリエーション豊かで、天せいろ好きにはツボを押さえた蕎麦屋だ。価格も内容を考えたら抑え目でバリューな感じ。天ぷらに塩を添えてくれたら申し分ないところ。蕎麦前の料理も充実しているので、夜に来ても楽しめそうだ。
　取材：2009年10月。（当時）穴子天せいろ1,360円、海老天せいろ1,260円、かき揚げ天せいろ1,260円、きす天せいろ1,570円、めごち天せいろ1,570円、上天せいろ2,100円、季節もののはぜ天せいろ1,570円（5～9月）、もり730円、とろろそば890円、鴨せいろ1,050円。温かいそばは、かけ630円、本鴨南蛮1,050円、穴子南蛮1,260円、海老天ぷらそば1,050円。営業時間は11：00～21：00（日曜祝日と火曜日は20：00まで）。定休日は水曜日。Tel.045‐701‐2600。横浜市金沢区釜利谷東2‐16‐34。京急線金沢文庫駅西口から歩いて1分。