神奈川(横浜を中心に三浦・湘南・箱根など)

中むら屋(横浜市南区中里=上大岡・弘明寺)

 昔、弘明寺商店街にも「中むら屋」という蕎麦屋があり、観音手打そばという見事なそばが味わえた。こちらは屋号は同じなのだが、それとはまったく異なるそばを出す。
 存在は確認していたものの永らく宿題になっていた蕎麦屋。なぜ永らくなのかと言えば、そのたたずまいに全く琴線に触れるものがなかったからである。今回意を決して入ってみたが、全く自分の好みではない内容であった。
 店頭には石臼があり、自家製粉であること、とろろつなぎであることを記した貼り紙がある。
 海老つけ天そば(竹)を注文。
 蕎麦は太めの色黒で丸い断面。すでにやっちまった感ありありである。食感はむっちりというか、そばに期待するような感じではなく、白滝。柔らかく、つるっとしている。コシとか風味という物差しは使えない。
 ツユは神奈川ではよくある甘口薄め。どっぷりつけてもなお味が薄い。東京ではかけ汁であろう。薬味は練りワサビとねぎ。希望すれば100円で本わさびに替えられるようだが、ここでわさびだけ本物にして意味があるとは思えない。
 天ぷらは、そばのような難点はない。平均点的な天ぷらである。レンコン、ピーマン、しいたけ、ナス、カボチャ、15cm大の海老天2本。天ツユは付かない。
 いや、こういう書き方しかできなくて申し訳ない。
 取材:2010年10月。(当時)海老つけ天(竹)950円、海老つけ天(松)1,300円、いわしつけ天750円、もり500円、冷したぬき600円、つけとろろ850円。温かいそばは、かけ500円、月見750円、天ぷら950円。営業時間は11:00〜21:00。定休日は月曜日。Tel.045‐731‐6711。横浜市南区中里1‐9‐31。最寄駅は横浜市営地下鉄ブルーライン弘明寺駅で、歩いて7分ほど。京急線弘明寺駅は10分ほど、京急線・市営地下鉄ブルーライン上大岡駅からは15分ほど。





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