中部(静岡県を含む東海・北陸)

有喜屋 名古屋エスカ店(名古屋市中村区=名古屋駅地下街) 2014年7月31日閉店

 以前紹介した京都・先斗町に本店を構える「有喜屋」の支店である。2005年10月開店というから比較的新しい。地下街のテナントなので、店構えは雰囲気程度、キャパシティも4人席3卓、2人席3卓、3人掛けカウンターと小ぢんまりしている。
 メニューは本店に準じた内容。そこに、名古屋の店独自メニューが加わった感じの構成だ。が、味噌天ぷらはねぇ……(^_^;)
有喜屋は納豆を使った「有喜そば」が名物なのだが、それは京都の本店で食べているので今日は天ざる。1日10食限定の十割そばがあるので、十割の天ざるを注文。蕎麦粉は北海道の幌加内産となっている。京都の花背には自社のそば畑もあるそうだが、それは使っていないようだ。
 そばは極細。そしてやや短め。志は買うが、切れてしまうならばもう少し太く切るという選択肢もあるのではないかと。蕎麦粉だけで打つという点に関しては、まだ発展途上なのかもしれない。そばの甘味を含んだ風味、弾力のある歯触りは良いだけに、ちょっと惜しい。二八の粗挽きそばもメニューにあり(この日は会津若松産の蕎麦粉)、こちらは食べていないので評価はできないが、さらにくっつきにくいそばの扱いはどうなのだろう。もちろん、チャレンジする気持ちを忘れた店よりは頼もしいのだが。盛りは軽め。
 ツユはきりっとした辛口で、そばを浸けた時に奥にある甘味が顔を出す感じ。これは好きなタイプで、安心して食べられる。
 天ぷらは、10cm大の海老天2本に、しし唐、大葉、海苔。衣が軽く、食べ飽きない感じだ。天ツユは付かず、塩が添えられる。
 薬味には、本わさび、ネギ、大根おろし。そして、細切りの海苔が別皿で添えてある。
 もともとが京都で江戸前のそばを出すという店だけに、先入観がなければ京都ではなく東京(やぶ系)のそばを名古屋で味わえる蕎麦屋。ざるなどのベーシックメニューは割高感があるが、天ざるや看板の有喜そば、セットメニューなどは逆に抑え目ではないかと感じた。名古屋駅でそばが食べたい時の候補では上位であることは間違いない。
 取材:2011年7月。(当時)十割=天ざる1,580円、ざる1,300円、せいろ(ツユなし)450円、そばがき950円。二八=天ざる1,380円、ざる900円、とろろざる900円、鴨せいろ1,380円、せいろ(ツユなし)350円。あら挽きざる1,000円。京にしんそば1,150円。営業時間は11:00〜20:30。定休日は1/1、2月第3木曜日、9月第2木曜日。Tel.052‐453‐2878。愛知県名古屋市中村区椿町6号9番先(エスカ地下街)。JR名古屋駅新幹線側からすぐ。地下鉄名古屋駅直結、名鉄名古屋駅から5分ほど。お店のHP





トップへ
戻る
前へ
次へ



Copyright (C)戯雅(giga) 2002-2024 All Rights Reserved.