北関東(群馬・栃木・茨城)
| 路傍の看板に目が留まり、偶然見つけた蕎麦屋。いわゆる民家風。あるいは農家レストラン系。店名の「くろじし」は、オーナーのお父様がかつて山形県長井に滞在した縁から、かの地の黒獅子の舞にちなんで名付けられたそうだ。 余談だが、訪れた2日後に館林市では最高気温39.2度を記録。蕎麦屋めぐりも命がけである。 「十割手打ちそばとつきたて餅の店」とのことで、両方をセットにしたメニューもあるのだが、ここは十割そばと野菜天ぷらを組み合わせた「天ぷらセット」を注文。 そばを待つ間に、スイカが出てきた。自分の畑で採れたものだという。 そばは皿に盛られてくる。密度の高い重厚感のあるしっかりとした歯触りで、弾力がある。1本は短めなので、喉越しを楽しむというタイプではない。盛りは少なくない。薬味は練りワサビとねぎ。 ツユは、甘口の濃いめ。 この日の天ぷらは、ナス、ピーマン、カボチャ、モロヘイヤ、ニンジン。天ツユは付かないが、塩が添えられる。他に、ナスの煮びたし風の小皿、漬物も。 どれもスイカと同様に自家栽培だという。そばツユを作るときに使う鰹節や、天ぷらに使う卵の殻などから作った有機肥料を施し無農薬で育てた野菜だという。冬だけは野菜を買うが、それ以外の季節に供される野菜は自家栽培なのだという。 野菜作りは素人だからと謙遜なさるが、うまいものにプロもアマもない。 洗練されているとは言えないだろうが、通いたくなる味わいのある蕎麦屋だ。また、お盆の時期の「新そば」など、季節感のある限定品にも惹かれるところである。 取材:2012年7月。(当時)天ぷらセット1,050円、もりそば630円、十割そば・餅3種・そば豆腐のくろじしセット、十割そば・あんこ餅・抹茶のつつじセット、十割そば・雑煮の茶釜セットいずれも1,050円。温かいそばは、かけそば630円、かき揚げ天ぷらそば840円、あげ餅そば840円。営業時間は11:00〜14:00。定休日は火曜日と第3水曜日。Tel.0276‐72‐3188。群馬県館林市赤生田町2316‐1。東北道館林ICから国道354号線(東国文化歴史街道)を1.5kmほど西に進んだ赤生田交差点を右折してすぐ。駐車場は店の前に10台分。ぐるなびサイト。 |
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