埼玉・千葉

吉敷 末広(埼玉県さいたま市大宮区)

 静かな住宅地の中にたたずむ、いわゆる隠れ家系の蕎麦屋。2010年にリニューアルしたという店は、エクステリアもインテリアもモダンな感じ。個人的には、せっかくリニューアルしたなら小上がりはいらないか掘りごたつ式にするべきだと思う。テーブルは4人席1卓、2人席2卓、小上がりは4人席2卓と2人席1卓で、定員は20人に満たないこぢんまりとした構え。
 そばは二八と十割が選べ、しかも価格差はないというのが珍しい。二色にしてもらうことも考えたのだが、天ざるを十割で注文。
 まず運ばれてくるのは揚げそば。好きなのでちょっと嬉しい。
 そばは、コシの強いしなやかで密度の高いもの。ほんのちょっと太めだが、極細ではないという程度。噛めばそばの甘味が広がる。価格から想像するよりも盛りがしっかりしているのも嬉しい。
 ツユは濃いめの甘辛口。単体では醤油の風味が前に出た感じなのだが、そばにつけると脇役に徹して何かの風味が突出しない。薬味は本わさびとネギ。
 天ぷらもそば同様に思ったよりもバラエティに富んだ内容。10cm強の海老天2本のほか、大葉、しょうが、しし唐2、舞茸2、カボチャ2、ナス。こちらには天ツユと大根おろしがつく。油も衣も軽く、カラッと揚がっていて食べ飽きない。
 蕎麦湯で締めかと思っていたら、蕎麦湯の後にコーヒーかお茶とのことだったのでコーヒーをお願いした。
 そばも天ぷらも次元の高い、かなり「おいしい」ものだが、価格を考えるとちょっと驚くクオリティ。バリュー価格と断言できるそばである。
 取材:2012年8月。(当時)天ざる1,350円、もり650円、二色もり1,100円、辛味大根850円、とろろ900円、鴨せいろ1,280円。温かいそばは、かけ650円、天ぷら1,350円。二八、十割とも同価格。営業時間は11:00〜21:00。定休日は火曜日(祝日の場合は翌日)。Tel.048‐642‐6105。埼玉県さいたま市大宮区吉敷町4‐134。JR京浜東北線・宇都宮線・高崎線さいたま新都心駅から歩いて10分ほど。駐車場は3台。お店のHPぐるなび





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