東京(都心から多摩地区まで)
| 春日通りに面した間口の狭い店は、佇まいが蕎麦屋然としていないこともあってうっかり通り過ぎてしまいそう。店内も、コンクリート打ちっぱなしの壁や天井が、カフェバー(死語)のようだ。カウンター5席のほか、テーブル席が15席ほどと、キャパシティも大きくない。 天付き笊を注文。ガラス張りの厨房の中を覗くと、えらく丁寧な仕事ぶり。ゆえにちょっと待ち時間は長かった。 北海道摩周産の玄ソバを石臼挽きにしたというそばは極細打ち。青みのかったそばは、クキクキとしたコシの強さと喉越しが印象的で、風味も豊か。盛りも多いとは言えないが、浅草の某老舗なんかに比べたらしっかりしている。 ツユはこのそばと相性の良いきりっとした濃い辛口。単体では舐めると醤油がちに思えるが、そばに付けると角がなくなる。また、量もケチケチしていないので、締めのとろりと濃厚な蕎麦湯が3杯たっぷり楽しめる。薬味は本わさびとさらしたネギ。 天ぷらは、10p強の海老天2本と、いんげん2、蓮根、ナス。からりと軽い衣で、食べ飽きない。桜色の塩が添えられる。 一言でいえば「見事」なそば。内容を考えたら、リーズナブルといってもよいくらいだと思う。 取材:2014年2月。(当時)天付き笊1,350円、笊そば700円、おかわり(汁なし)500円、辛味おろし800円、とろろのつけそば1,000円、蔵王地鶏の鴨ざる1,400円(季節もの)。温かいそばは、かけ700円、玉子とじ900円、天ぷら1,350円、蔵王地鶏の鴨なんばん1,600円。営業時間は11:30〜14:00と18:00〜21:30。定休日は日曜日と祝日。Tel.03‐3842‐6400。台東区元浅草1‐4‐4。都営地下鉄大江戸線・つくばエクスプレス新御徒町駅A3出口からすぐ。 |
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