越後(新潟県)

そば屋 長森(南魚沼市)

 新潟上越地方の銘酒の一つ、八海山の醸造元・八海醸造の敷地内にある「魚沼の里」の一角、古民家を移築した蕎麦屋。かつては「岡寮」の名だったが、2009年3月に「長森」としてリニューアルオープンしたのだという。
 店内は座敷とレトロな洋風の調度のテーブル席に分かれる。
 夕方の訪問。売り切れ終いと聞いていたので電話で確認したところまだ大丈夫とのことだったが、3種類あるそばのうち田舎と十割は売り切れだったので、二八の天せいろをお願いした。そば以外にもツユも2種類から選べ、濃口の江戸前と薄口の田舎があるという。これは江戸前で。
 そばはコシのしっかりしたもので、噛めばジワリとした弾力で、風味が鼻に抜ける。ただ、みずみずしさがあまりなく、ちょっとくっつき気味だったのは盛ってから時間をかけてしまったかのようだったのが玉に瑕。供されるまでにさほど時間はかからなかったのだが、天ぷらとの足並みが揃わなかったか?
 ツユはあらかじめ聞いていた通り濃い辛口。しっかりしたそばとの相性の良いきりっとした味わいだ。薬味は本わさびとねぎ。
 天ぷらはけっこうボリュームがある。キヌサヤ、ナス、サツマイモ、レンコン、イカ、カボチャ、舞茸の7品。魚介はイカだけだが、山里なのでむしろ野菜や山菜、きのこ類だけでもいいくらいだと思う。軽い衣は量を感じさせない。天ツユ付で、大根おろしが添えられる。
 訪れた時間の関係で、「魚沼の里」の散歩ができなかったのは残念。機会があれば、もっと早い時間に再訪して、十割そばなども味わってみたい。
 取材:2013年11月。(当時)天せいろ1,350円、もり700円、田舎700円、十割750円。温かいそばは、天そば1,350円、海老天そば940円、かけ700円、にしん940円、肉そば940円。(季節もの)あったかいきのこ蕎麦940円。大盛は200円増。営業時間は月曜日〜金曜日が11:00〜15:00、土曜日と日曜日が11:00〜19:00で、そばがなくなり次第終了。定休日は元旦のみ。Tel.025‐775‐3887。新潟県南魚沼市長森415‐23。上越新幹線・上越線浦佐駅から車で15分。関越自動車道六日町ICから15〜20分。駐車場あり。





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