中部(静岡県を含む東海・北陸)

そばの実 一閑人(静岡県富士宮市)

 朝霧高原の南、以前紹介した「手打そば つち也」からも近いところ、林間の民宿「峠の茶屋」の1階が蕎麦屋になっている。
 そばだけでなく、こだわりの料理やコースもあり、平日でも多くの人が訪れていた。
 天ぷらは夜しかやってないとのことだったので、玄挽きせいろと牛すじのそば湯炊きを注文。
 玄挽きそばは、甘皮ごと粗挽きにして打ったもので、そばの中に皮の星が点々としている。しかし食感は粗さがなく、シコシコ、あるいはクキクキとした強いコシと爽快な喉越し、甘みと香りを楽しむことができる。辛口だが口当たりがマイルドなツユでも、卓上に置かれた塩でも、洗練された味を楽しむことができる。締めの蕎麦湯も濃厚。
 牛すじのそば湯炊きは他では味わったことのない逸品。3日間かけて炊き上げたという牛すじはトロトロで、蕎麦湯はまるでポタージュスープのよう。そのままでもおいしいが、ワサビや味噌、ツユなど様々な味で楽しめる。
 最後は自家製豆腐のデザート。これも濃厚でまるでプリン。
 レートは高めだが、価格に見合った見事なクオリティ。こうなると生粉打ちそばも食べたかったし、夜のコースで様々な料理も堪能したくなる。なかなか奥の深い店だと思う。
 取材:2015年7月。(当時)玄挽きせいろ900円、生粉打ちせいろ(十割)900円、冷やおろしそば1,250円、とろろそば(玄挽)1,100円、納豆そば1,200円、汁なしそば550円。温かいそばは、かけそば950円、たぬきそば1,100円、かすみ月見そば1,000円、油かけそば1,100円、香りねぎそば1,200円、花巻そば1,200円。一品料理は、牛すじのそば湯炊き900円、海老の味噌漬け焼き750円、豚の丸煮900円など。夜のコースは3500円〜。営業時間はランチが11:30〜14:00、ディナー(予約制)が17:30〜20:00。定休日は月曜日の夜と火曜日。Tel.0544−54−0507。静岡県富士宮市内野1551−42。お店のHP





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